はじめに：
「because の後ろは文？」「because of の後ろは？」「文頭に置いていい？」
この３つを、最初にスッキリ整理します。

💡実はこの2つ、覚え方を一度整理するだけで、もう迷わなくなります。

この記事では、because と because of の品詞の違いから、
意味・使い方・よくある間違い・Q&Aまで、図解と例文を使って丁寧に解説します。

because と because of の違い｜後ろに置ける語（SV / 名詞）

まずは図で全体像を確認しましょう。ポイントは「後ろに置ける語」です。

図のあとに例文で確認（ここが超大事）
👉because は S＋V、because of は 名詞(句) が続きます。

I stayed home because it was raining.
雨が降っていたので、家にいました。

I stayed home because of the rain.
雨のせいで、家にいました。

※迷ったら「文 → because」「名詞 → because of」と覚えてください。

because と because of の違い｜品詞・意味・使い方を整理

because と because of は、どちらも「理由」を表しますが、 文の作り方（品詞）と意味の出し方に違いがあります。 まずは全体像を表で確認しましょう。

because と because of の違いは、大きく分けて次の2つです。

①品詞：becauseは「接続詞」、because ofは「前置詞」

以下の２つの文を見比べてみましょう。

✔becauseを用いた文
・She couldn’t attend the party because she had to work late.
　彼女は遅くまで仕事をしなければならなかったので、パーティーに参加できませんでした。

✔because ofを用いた文
・The teacher gave him extra time to complete the exam because of his illness.
　彼の病気のため、先生は彼に試験を終えるのに余分な時間を与えた。

見ての通り、because と because of は品詞が異なります。
そのため、文の中での働き（節・句）も変わります。

💡becauseは接続詞なので文の要素は「節」、because ofは前置詞なので「句」となる。
 節 = ＜接続詞＋S＋V＞を含むかたまり
 句 = ２語以上のかたまり(S＋Vを含まない)

どちらも＜理由＞を表し，副詞的なはたらきをするため、
becauseは「副詞節」、because ofは「副詞句」となります。

②意味：becauseは「SがVするから/ので」、because ofは「…のために/のせいで」

becauseとbecause ofは、どちらも【原因・理由】を表す点では同じですが、ニュアンスや和訳に若干の違いがあります。

実際には、意味の違いよりも「文の形（SVか名詞か）」で使い分けるのが基本です。
以下のように、，どちらを使っても同じ和訳になる英文も存在します。

✔becauseを用いた文
・She missed the bus because there was heavy traffic on the main road.
　幹線道路が渋滞していたため、彼女はバスに乗り遅れた。

✔because ofを用いた文
・She missed the bus because of the heavy traffic on the main road.
　幹線道路が渋滞していたため、彼女はバスに乗り遅れた。

💡補足：because of の後ろに動名詞が来ることもあります

because of の後ろには「名詞（名詞句）」が来ますが、
動名詞（〜ing）も名詞として扱われます。

例：He stayed home because of feeling sick.
（体調が悪かったため、彼は家にいました）

まとめ：becauseとbecause ofを正しく使い分けよう

ここまでで、becauseとbecause ofの違いは以下の通りです。

✔ becauseとbecause ofの違い（まとめ）
 becauseは「接続詞」、because ofは「前置詞」
 becauseの後ろには文(SV)を置く
 because ofの後ろには名詞または動名詞を置く
 和訳が同じでも、文の要素が異なる
 becauseは「副詞節」、because ofは「副詞句」として文を修飾

👉 迷ったら「後ろにSVが来るなら because、名詞が来るなら because of」で判断。

because の後ろには何が来る？

because の後ろには「主語＋動詞（SV）」が来ます。

• Because it was raining, we stayed home.
• ❌ Because the rain …（名詞だけは不可）

because of の後ろには何が来る？

because of の後ろには「名詞（名詞句）」が来ます。

• Because of the rain, we stayed home.
• ❌ Because of it was raining …（文は不可）

because は文頭に置いていい？

はい、文頭に置いても文法的に正しいです。
（書き言葉・テスト・英作文では問題ありません）

• Because it was raining, we stayed home.

※ 会話では so を使う方が自然な場合もあります。
👉 It was raining, so we stayed home.

because 文頭NGと言われる本当の理由【英作文で減点される原因】

「because は文頭に置いてはいけない」と言われることがありますが、文法的には誤りではありません。
実際に減点される本当の理由は、because で書き始めた文を途中で終えてしまうミスが非常に多いからです。

❌ Because I was tired.
❌ Because it was raining.

→ どちらも 理由だけで終わっており、文として未完成です。

because は 接続詞なので、後ろに続くのは「理由の説明（従属節）」です。
そのあとに必ず「主節（文の本体）」が必要になります。

👍こう書けば減点されない：
✔ Because I was tired, I went to bed early.
✔ Because it was raining, we stayed home.

つまり、問題なのは because を文頭に置くことではなく、
because で始めたのに、主節を書かずにピリオドで終えてしまうことです。

英作文では、「because で書き始めたら、必ずその後に 何が起こったのか まで書く」
この意識を持つだけで、減点はほぼ防げます。

because / so の使い分け｜英作文ではこう考える

英作文では、because / so を
「会話っぽさ」ではなく「文の完成度」で判断します。

✔ because：理由 → 必ず「何が起こったか」まで書く（未完成に注意）
✔ so：原因 → 結果をつなぎたいときに使う（安全）

【英作文1行ルール】
because で書き始めたら、必ず主節まで書く。

❌ Because I was tired. → 理由だけで文が終わっている
✔ Because I was tired, I went to bed early.
✔ I was tired, so I went to bed early.

because of this は正しい？

because of this は正しい表現で、ややフォーマルです。

• He was sick. Because of this, he stayed home.
  👉He stayed home because he was sick. と同じ意味です。

用法の違い（SV / 名詞の見分け＋よくある落とし穴）

テストで落としやすいのは、次の3パターンです。
どれも「文」と「名詞」の区別があいまいなことが原因です。

ここまで押さえれば、because / because のミスはかなり減ります。

👉 和訳に惑わされず、「後ろに来る形」だけを見れば、使い分けは簡単です。

becauseの例文

I brought an umbrella because it’s raining.
雨が降っているので傘を持ってきました。

She wears a coat because it’s cold outside.
外は寒いので彼女はコートを着ています。

He is studying hard because he wants to get good grades.
彼は良い成績を取りたいので一生懸命勉強しています。

We’re having a picnic indoors because it’s raining.
雨が降っているので室内でピクニックをしています。

They’re wearing helmets because they’re riding bikes.
彼らは自転車に乗るのでヘルメットをかぶっています。

I ate my vegetables because they’re good for me.
野菜は体に良いので食べました。

The cat is hiding under the bed because there’s a loud noise.
大きな音がしたので猫がベッドの下に隠れています。

Mom packed extra snacks because we’re going on a long trip.
私たちは長旅に行くので、お母さんは余分なお菓子を詰めてくれました。

They’re playing inside today because it’s too hot outside.
外は暑すぎるので、今日は中で遊んでいます。

I’m wearing my glasses because I can’t see well without them.
メガネがないとよく見えないのでメガネをかけています。

because ofの例文

I couldn’t go to the park because of the rain.
雨が降っていたので公園に行けませんでした。

We had to cancel the picnic because of the thunderstorm.
雷雨のため、私たちはピクニックをキャンセルしなければなりませんでした。

She was late for school because of heavy traffic.
彼女は渋滞のため学校に遅刻した。

He got a sticker from the teacher because of his good behavior.
行儀が良かったので、彼は先生からシールをもらいました。

They had to stay indoors because of the snowstorm.
吹雪のため、彼らは屋内にいなければなりませんでした。

We couldn’t play soccer because of the broken ball.
ボールが壊れたので私たちはサッカーをすることができなかった。

Mom made cookies because of my birthday.
お母さんは私の誕生日ということでクッキーを作ってくれました。

The party was fun because of the games and music.
パーティーはゲームと音楽でとても楽しかったです。

I got a sunburn because of staying in the sun too long.
長時間太陽の下にいたので日焼けしてしまいました。

The movie was scary because of the monsters in it.
その映画は怪物が出てくるので怖かった。

おまけ：because of と due to の違い（ざっくり）

学校英文法では because of ≒ due to として扱われることが多く、
会話ではほぼ同じ意味で使われます。ただし、細かく見ると次のような違いがあります。

このように、ふつうの英作文や英会話では because of をメインで使えばOK ですが、
入試や資格試験では due to の形（be due to ～） も覚えておくと安心です。

より詳しく because of と due to の違いを知りたい方は、
こちらの記事で図解付きで解説しています。

よくある質問（FAQ）

Q. because of の後ろに動名詞は置けますか？

はい、置けます。 動名詞（〜ing）は名詞として扱われるため、because of の後ろに置くことができます。

Q. because of のあとに SV（主語＋動詞）は置けますか？

いいえ、置けません。 because of は前置詞なので、後ろには名詞（名詞句・動名詞）が必要です。

Q. because / because of のあとにコンマ（,）は必要ですか？

文頭では必要、文中では基本的に不要です。because と because of は同じルールで使います。

Q. because of this は正しい表現ですか？

はい、正しい表現です。 「このことが原因で」という意味になり、ややフォーマルな言い方です。

Q. because を文頭に置くと減点されますか？

いいえ、減点されません。 because を文頭に置くのは文法的に正しい使い方です。

Q. because と because of の簡単な見分け方はありますか？

後ろに来る語で判断します。 文（SV）が続くなら because、名詞が続くなら because of です。

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございます。

Q＆Aまで学んだあなたは、because & because of マスター間違いなしです！

英作文や会話でbecauseとbecause ofの違いを即判断できるよう、
今日の例文を一度口に出して練習してみてください。

引き続き学習を進める方は、下の関連記事（構文シリーズ）もオススメです。
難しい構文を理解するのにきっと役立つはずです。

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