Not until 倒置を完全解説|なぜ did になる?文頭に来る理由と例文付き

Not until の倒置でなぜ did を使うのかを解説するアイキャッチ画像

とある授業にて、こんな英文に出会ったAさん。

Not until yesterday did I realize the truth.

Aさん

疑問文じゃないのにdidって…なんで?

Akken

英文法を学んでいると、ここで一度は止まりますよね。
結論から言うと…

Not until は「否定の強調」。そのため文頭に置くと倒置が起こり、疑問文のように「助動詞+主語+動詞」の語順になります。

こんな疑問に答えます。

・なぜ疑問文のような語順になるの?
・なぜ普通の過去形ではだめなの?
・It is not until との違いは何?

この記事では、Not until の倒置を“なぜそうなるのか”から論理的に解説します。
読み終えるころには、Not until ~ did S V を丸暗記せずに説明でき、並び替え問題や長文でも迷わなくなります。

Akken

暗記ではなく、仕組みから理解しましょう。

目次

Not until の基本|まずは意味を確認

Not until は「〜して初めて…した」「〜するまで…ない」という意味を表します。

通常の語順では、次のようになります。

通常

I did not realize the truth until yesterday.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

ここでは until yesterday は文の後ろにあり、特別な語順変化は起きません。

では、これを強調したいときはどうなるでしょうか。

Not until が文頭に来ると倒置が起こる

Not until を文頭に出すと、疑問文のような「助動詞+主語+動詞」の語順に変わります。

通常

I did not realize the truth until yesterday.

倒置あり

Not until yesterday did I realize the truth.

ここで「did I realize」となり、助動詞 did が主語 I の前に出ています。

not until を文頭におくとき型

Not until ~ + 助動詞 + S + V(原形)

これが倒置するときの文の型です。

なぜ did になるのか?|not until に助動詞が必要な理由

ここが一番の疑問でしょう。
なぜ realized ではなく、did + I + realize(「助動詞+主語+動詞」)という形にするのでしょうか。

① Not until は「否定語」を含む

Not until には not が含まれています。つまり「否定語」です。
英語では、否定語を文頭に出すと、その内容を強く強調する働きがあります。

Never have I seen such a view.
Hardly had he arrived when it began to rain.

このように、否定語が文頭に来ると語順が変わります。これが「否定語倒置」です。

② 強調が起こると、疑問文型を借りる

英語では、語順を変えて強調するとき、疑問文と同じ語順を使います。

つまり、「助動詞+主語+動詞」の形です。

疑問文:Did you finish?
倒 置:Not until yesterday did I realize the truth.

疑問文ではありませんが、語順だけ疑問文と同じになります。

③ なぜ realize を前に出せないのか?

ここが重要です。

英語では、一般動詞(realize など)は、そのまま主語の前に出すことができません。

語順を動かすときには、助動詞が必要になります。

今回の文は過去の話なので、助動詞は did を使います。

× Not until yesterday realized I the truth.
〇 Not until yesterday did I realize the truth.

この did は、意味を足しているのではなく、語順を成立させるための助動詞です。

これを do-support(ドゥ・サポート) と呼びます。

まとめると:
① Not until は否定語を含む
② 文頭に出すと強調が起こる
③ 強調すると倒置が必要になる
④ 一般動詞は前に出せないため、助動詞 did が使われる

時制が変わると助動詞も変わる

ここまでで、

  • 「否定表現を文頭に出すと倒置が起こる」
  • 「一般動詞の場合は助動詞を主語の前に置く=do-support が起こる」

という仕組みを確認しました。

では、時制が変わった場合はどうなるのでしょうか。

結論から言うと、その文で使われている助動詞がそのまま前に出るだけです。

基本ルール:
・すでに助動詞がある → その助動詞を前に出す
・助動詞がない(一般動詞のみ) → do / does / did を補う

① 過去形の場合(did)

I did not realize the truth until yesterday.
→ Not until yesterday did I realize the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

一般動詞の過去形なので、did が補われます。

② 現在形の場合(do / does)

Students do not realize their mistakes until they see the answers.
→ Not until they see the answers do students realize their mistakes.
(生徒は答えを見て初めて自分の間違いに気づく。)

現在形で一般動詞を使う場合は、do / does が前に出ます。

③ 未来形の場合(will)

I will not know the result until next week.
→ Not until next week will I know the result.
(来週になって初めてその結果がわかる。)

未来形ではすでに助動詞 will があるため、それを前に出すだけです。

④ be動詞の場合

I was not aware of the problem until yesterday.
→ Not until yesterday was I aware of the problem.
(昨日になって初めてその問題に気づいた。)

be動詞も助動詞のように扱われるため、そのまま前に出ます。

まとめ:
・倒置では「その文の助動詞」を前に出す
・助動詞がなければ do-support が起こる
・時制によって did / do / does / will / was などが使われる

It is not until ~ との違い

ここまでで、Not until ~ did S V の倒置の仕組みを確認しました。

では、よく似た形である It is not until ~ that … とは何が違うのでしょうか。

結論:
Not until ~ did S V → 否定表現を文頭に出した「倒置構文」
It is not until ~ that … → 「強調構文(It that 構文)」の一種

① Not until ~ did S V(倒置)

Not until yesterday did I realize the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

これは Not until を文頭に出したことによる倒置 です。

語順が「助動詞+主語+動詞」になるのが特徴です。

② It is not until ~ that …(強調構文)

It was not until yesterday that I realized the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

こちらは It that 強調構文 です。

語順は通常のままで、「It was … that ~」の形を使って強調しています。

倒置は起こりません。

③ 何が違うのか?

意味はほぼ同じですが、仕組みが異なります。

倒置構文:
否定表現を文頭に出す → 倒置が起こる

強調構文:
It is/was ~ that … の形で文の一部を強調する

入試では、語順で区別させる問題がよく出題されます。
特に、「did を使うか」「that を使うか」で混乱しやすいので注意しましょう。

It is not until の詳しい仕組みについては、こちらの記事で解説しています。

▶︎ It is / was not until ~ that 構文の意味と使い方を見る

入試で狙われるポイント|よくある間違い

Not until の倒置は、並び替え問題や誤文訂正問題でよく出題されます。

出題者が狙うのは、主に助動詞の位置・動詞の形・that の有無です。

ここでは、受験生が特に間違えやすいポイントを確認しましょう。

① 助動詞を入れ忘れる

× Not until yesterday I realized the truth.
〇 Not until yesterday did I realize the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

倒置では「助動詞+主語+動詞」の語順になります。

日本語の語順に引っ張られて助動詞を抜かしてしまうのが典型的なミスです。

② 動詞を過去形にしてしまう

× Not until yesterday did I realized the truth.
〇 Not until yesterday did I realize the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

did がある時点で動詞は原形になります。

did を使っているのに realized としてしまうのは、非常に多い誤りです。

③ It is not until と混同する

× Not until yesterday that I realized the truth.
〇 It was not until yesterday that I realized the truth.
〇 Not until yesterday did I realize the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

倒置構文と強調構文を混同するミスもよく見られます。

did を使うのか、that を使うのかで構文が変わることを意識しましょう。

④ 助動詞の時制を間違える

× Not until next week did I know the result.
〇 Not until next week will I know the result.
(来週になって初めてその結果がわかる。)

未来の内容なら will を使います。

「倒置=did」と覚えてしまうと、このようなミスにつながります。

出題者の視点:
・助動詞が正しく前に出ているか
・動詞が原形になっているか
・that と混同していないか
・時制に合った助動詞を使っているか

これらを押さえておけば、Not until の倒置で失点することはありません。

FAQ|よくある質問

Q1. Not until は必ず倒置になりますか?

いいえ。文頭に置いたときだけ倒置が起こります。
通常の語順で使う場合は倒置しません。

I did not realize the truth until yesterday.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

Q2. なぜ did を使うのですか?

一般動詞はそのまま主語の前に出すことができないため、助動詞が必要になります。
過去の内容なら did、未来なら will を使います。
did は意味を強めているのではなく、語順を成立させるための助動詞です。

Q3. It is not until ~ との違いは何ですか?

It is not until ~ that … は強調構文、
Not until ~ did S V は倒置構文です。

that を使うか、助動詞を前に出すかで構造が異なります。

Q4. Not until next week の場合は did ですか?

未来の内容なら will を使います。

Not until next week will I know the result.
(来週になって初めて結果が分かる。)

Q5. 入試ではどこがよく狙われますか?

次の3点が頻出です。

  • 助動詞を入れ忘れる
  • 動詞を原形にし忘れる
  • It is not until と混同する

この3点を押さえておけば、Not until の問題で失点することはありません。

まとめ|倒置の本質は「否定の強調」

Not until の倒置は、形だけを見ると難しく感じます。
しかし、本質はとてもシンプルです。

① Not until は否定語を含む
② 否定語を文頭に出すと強調が起こる
③ 強調すると倒置が必要になる
④ 一般動詞は前に出せないため、助動詞が必要になる

だからこそ、次の型になります。

Not until ~ + 助動詞 + S + V(原形)

過去の内容なら did、未来なら will を使います。

Not until yesterday did I realize the truth.
(昨日になって初めてその真実に気づいた。)

Not until next week will I know the result.
(来週になって初めて結果が分かる。)

did は意味を足しているのではなく、語順を成立させるための助動詞です。

ここが理解できれば、丸暗記する必要はありません。

✔ 型を覚える
✔ 助動詞の時制を合わせる
✔ 動詞は原形にする

この3点を押さえておけば、並び替え問題や誤文訂正でも迷うことはなくなります。

倒置の本質は「否定の強調」。仕組みから理解しておきましょう。

Akken

では、以上です。
ここまで読んでくださってありがとうございます!

倒置の構造と理由も
時制の使い分けも
理解できました!

Akken

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なまえ:Akken
高校英語教員。”初心者にとことん向き合う”をモットーに情報発信しています。
所有資格:TOEIC825,英検準1級,英語教授資格TESOL certificate Ⅳ

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