はじめに|although と however の違い
英作文や会話で「しかし」と言いたいとき、although と however、どちらを使えばいいの?と迷ったことはありませんか?
どちらも「しかし」「〜だけれども」という意味ですが、実はこの2つ、文をどうつなぐかがまったく違うんです。
生徒の悩み相談
生徒昨日、“雨が降っていたけど出かけた”って言いたくて、
“However it was raining, we went out.” って言ったんです。



うんうん、惜しい!でもその文はちょっと不自然かも。
however は「文と文をつなぐ副詞」だから、その位置はNGなんだ。



えっ、じゃあどう言えばいいんですか?



こうだね👇
Although it was raining, we went out.
または
It was raining. However, we went out.



なるほど、同じ意味でも“文のつなぎ方”が違うんですね!
このように、although は接続詞、however は副詞。
文のつなぎ方にルールがあるんです。
この記事では、その違いを図解・例文つきでわかりやすく整理します。



試験でも会話でも迷わないように、基本からしっかり押さえていきましょう。
although と however の違い【結論】
英作文や読解で最も混同されやすい逆接表現。
まずは「although」と「however」の本質的な違いを押さえましょう。
although は「接続詞」、however は「副詞」です。
つまり、文のつなぎ方が根本的に違います。
| 比較項目 | although | however |
|---|---|---|
| 品詞 | 接続詞(conjunction) | 副詞(adverb) |
| 意味 | 〜だけれども/〜にもかかわらず | しかし/けれども |
| 位置 | 文頭・文中で1文内に使う | 文頭・文中で2文をつなぐ |
| 文のつなぎ方 | 1つの文の中で「2つの節」をつなぐ | 独立した「2つの文」をつなぐ |
| フォーマル度 | 中~ややフォーマル | フォーマル(ビジネス・論文でも使用) |
図でイメージすると、次のようになります👇
📘 例文で確認しよう(テキスト版)
※ 図の内容を再掲しています。音読やリーディング用にどうぞ。
although(接続詞)
Although it was raining, we went out.
(雨が降っていたけれど、私たちは出かけた。)
however(副詞)
It was raining. However, we went out.
(雨が降っていた。それでも私たちは出かけた。)
同じ意味でも、文の構造が異なります。



although は1文内で使い、however は文と文の間に置くのが基本ルールです。
although の意味と使い方
although は「〜だけれども」「〜にもかかわらず」という意味の接続詞です。
1つの文の中で「主節」と「従属節(〜だけれどもの部分)」をつなぐ働きをします。



つまり、although は「2つの節を1文の中でまとめる」のが特徴です。
📘 基本の形
Although + S + V, 主語 + 動詞 ...
または主語 + 動詞 ..., although + S + V
どちらの位置でも使えますが、文頭に置く方がフォーマルな印象になります。
✅ 例文
Although it was raining, we went out.
(雨が降っていたけれど、私たちは出かけた。)
We went out, although it was raining.
(雨が降っていたけれど、私たちは出かけた。)
→ 意味は同じですが、文頭に置くと「対比の印象」がより強くなります。
💡 使うときのポイント
- although の後ろは必ず「主語+動詞(節)」を置く。
- although の直後にカンマは不要。
- フォーマルな文でもカジュアルな会話でも自然に使える。
❌ よくある間違い
✖ Although, we went out.
(although の後ろに節がないため誤り)✔ Although it was raining, we went out.



although は「文の中で2つの節をつなぐ」接続詞。
カンマの位置を間違えると文法的に不自然になるので注意!
however の意味と使い方
however は「しかし」「けれども」という意味の副詞です。
1文を終えたあとに使い、次の文を「逆の内容」でつなぐ働きをします。



つまり、however は “文と文” をつなぐ副詞。 However, の後にカンマを置くのが一般的です。
📘 基本の形
文1. However, 文2.
文頭だけでなく、文中や文末にも置けますが、最も自然なのは文頭です。
✅ 例文
It was raining. However, we went out.
(雨が降っていた。しかし、私たちは出かけた。)
It was raining; however, we went out.
(雨が降っていた。それでも私たちは出かけた。)
We went out, however, because we had promised to meet them.
(それでも私たちは出かけた。なぜなら約束していたからだ。)
💡 カンマ・セミコロンの使い方
- 文頭:
However,の後にカンマを置く(最も一般的) - 文中: 両側をカンマで挟む(挿入的に使う場合)
- 文間: セミコロン
;で文をつなぐとフォーマルに
❌ よくある間違い
✖ However it was raining, we went out.
(however は接続詞ではないため、この使い方は誤り)✔ It was raining. However, we went out.



however は「副詞」なので、文をつなぐときは必ず文を区切る!
カンマまたはセミコロンで文を明確に分けよう。
although と however の違いを例文で比較
ここまでで、although は「接続詞」、however は「副詞」であることがわかりました。
では実際に、同じ内容を表すときにどんな違いが生まれるのでしょうか?
📘 例文での比較
① although の場合(1文内で使う)
Although it was raining, we went out.
(雨が降っていたけれど、私たちは出かけた。)
② however の場合(2文をつなぐ)
It was raining. However, we went out.
(雨が降っていた。しかし、私たちは出かけた。)
どちらも似た意味ですが、文のつなぎ方とニュアンスが異なります。
💡 ニュアンスの違いと使い分け
- 「〜だけれども」と譲歩のニュアンス
- 主節との関係をやわらかくつなぎ、逆接というより「状況を認めつつ述べる」イメージ。
- Although it was raining, we went out.
→ 「雨が降っていたけれど出かけた。」
- 「しかし」と明確な対立を示す。
- 文を切って対比を強調するため、フォーマルで力強い印象。
- It was raining. However, we went out.
→ 「雨が降っていた。それでも出かけた。」



although は「譲歩」、however は「対立」にフォーカス。
文を滑らかにつなぐか、明確に切り分けるかで選ぼう。
🎯 試験・英作文での使い方
- 英作文: 1文でまとめたいなら
although、文を分けて強調したいならhowever - 読解: 文頭の
However,は「しかしながら」と訳すことが多い - スピーキング: 自然に話すなら
although、論理的に述べるならhowever



要するに、although は会話や日常文で自然。
一方 however はレポート・エッセイ・スピーチなどのフォーマルな文に合います。
言い換え・関連表現(though / even though / nevertheless / but の違い)
although や however と似た意味を持つ表現はいくつかあります。



ここでは、よく混同される though / even though / nevertheless / but との違いを整理しておきましょう。
① though(口語的な言い換え)
though は although のカジュアルな言い換えで、意味は同じです。 特に会話では although よりも自然に聞こえます。
Though it was raining, we went out.
(雨が降っていたけど、私たちは出かけた。)
さらに、文末に置いて「〜だけどね」という軽い補足の意味にもなります。
It was raining. We went out, though.
(雨が降ってたけどね、それでも出かけたよ。)



“文末 though” はカジュアルで口語的。
フォーマルな文章では避け、会話やエッセイで使おう。
② even though(強調版)
even though は「〜だけれども」をより強く対比させたいときに使います。
Even though it was raining, we went out.
(雨が降っていたのに、それでも出かけた。)
→ although よりも「意外性・逆説の強調」が強い表現です。
③ nevertheless(フォーマルな言い換え)
nevertheless は however に似た意味を持つ副詞で、「それにもかかわらず」というフォーマルな表現です。
It was raining; nevertheless, we went out.
(雨が降っていた。それにもかかわらず、私たちは出かけた。)
→ ビジネス文書やエッセイなど、硬めの文体でよく使われます。
④ but(最も一般的な逆接)
but は最もよく使われる逆接表現で、「しかし」「でも」という意味です。 ただし、口語的でカジュアルな印象になります。
It was raining, but we went out.
(雨が降っていたけど、出かけた。)
but は接続詞なので、文をつなぐ際にカンマ , を入れるのが自然です。
🪄 まとめ|although vs however の使い分け
although と however はどちらも「〜だけれども/しかし」を表しますが、文のつなぎ方が異なります。
| 項目 | although | however |
|---|---|---|
| 品詞 | 接続詞(conjunction) | 副詞(adverb) |
| 文の構造 | 1文の中で2つの節をつなぐ | 2つの文をつなぐ |
| ニュアンス | 譲歩(〜だけれど) やわらかく対比 | 逆接(しかし) はっきりと対立 |
| フォーマル度 | 中〜ややフォーマル | フォーマル |
| 使う場面 | 会話・日常文 | レポート・スピーチ |
🪄 ニュアンスの違い:
although → 文の中で自然に譲歩を表す
however → 文を分けて対立を強調する
まとめ:
逆接表現は「フォーマル度」と「文のつなぎ方」で選ぼう。
書き言葉では however / nevertheless、
会話では though / but が自然!
FAQ(よくある質問)
Q1. although と however は同じ文に使えますか?
✔ 可能です。ただし、それぞれの位置に注意しましょう。
Although it was raining, we went out. However, we got wet.
Q2. however はカジュアルな文でも使えますか?
⚠ 少しフォーマルな印象になります。日常会話では but の方が自然です。
Q3. although の代わりに though は使えますか?
✔ はい。意味は同じですが、though の方が口語的で柔らかい印象になります。



ここまで理解できれば完璧! 「文をどうつなぐか」を意識して使い分けるのがコツだよ。
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逆接表現をまとめて理解したい方は、上の関連記事もぜひチェックしてみてください。
おわりに
これで although と however の使い分けがスッキリ整理できましたね。
どちらも「〜だけれども」「しかし」と訳されますが、
使い方のカギは 「文のつなぎ方」 と 「ニュアンス(譲歩か対立か)」 にあります。
文法的なルールを理解した上で、
「どんな場面でどちらを選ぶと自然か」を意識できるようになると、
英作文・スピーキング・リーディングのすべてで表現の幅がぐっと広がります。
特に、文章をなめらかにつなぎたいなら although、
論理的に切り分けたいなら however と覚えておくと実践で迷いません。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
次回も一緒にステップアップしていきましょう!



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なまえ:Akken
高校英語教員。”初心者にとことん向き合う”をモットーに情報発信しています。
所有資格:TOEIC825,英検準1級,英語教授資格TESOL certificate Ⅳ
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